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Vol.533【 用語解説:オープンキーシグニチャー 】

すぎやま

こんにちは!杉山です。

ライブ&セッションまでもう1月を切りました!!

これ以上の変更はあまりなさそうなので、そろそろ当日の流れを決めておきたいと思っています。

出演者の皆様には、すぐ、というわけではないのですが、別途メールにてご連絡させていただきます。よろしくお願いいたします。

用語解説:オープンキーシグニチャー

今日もサクッと用語解説です。

When tunes or arrangements have multiple secondary keys, the writer may choose to use an open key signature; all the accidentals are written into the music.
曲やアレンジに複数の二次的なキーがある場合、作者はオープンキーシグニチャーを使用する場合があります。この場合、すべての臨時記号は楽譜の中に書き込まれます。

Berklee Harmony3 – part4 から

一般的な曲では、そのキーに基づいて調号(キーシグニチャー)がついています。キーがBbならフラット2つ、キーがDならシャープが2つ、といった具合です。これにより、いちいち臨時記号をつける必要がなく、譜面がスッキリ読みやすくなります。

ところが曲の中で部分的に転調が多い場合、この便利なはずの調号のせいで逆に譜面が読みにくくなるという場合があります。特にフラット系のキーだったものがシャープ系に変わったり、その逆だったり、更にフラットやシャープの数が多い場合は特に読みにくくなります。

そういった場合は「オープンキーシグニチャー」と言って、すべて臨時記号の形で表記した方が読みやすくなることが多いです。

オープンキーシグニチャーを使ったリードシートの例

マイルス・デイビスのTune-Upという曲のリードシートです。この曲はわかりやすくキーがD、C、Bbと移動しているのですが、以下の譜面のようにオープンキーシグニチャーで書かれていいます。

この曲はそれほど複雑ではないので、場合によっては普通にキーDのキーシグニチャーで書かれている場合もあります。

オープンキーシグニチャーを使ったトランスクリプションの例

ビバップを学習するのによく用いられるチャーリー・パーカーのオムニブックもこのオープンキーシグニチャーで書かれています。

このドナ・リーという曲はキーAbなので、本来はフラット4つが付くはずですが、キーシグニチャーには何も書かれておらず、全て臨時記号の形で表記されています。

ビバップはクロマチックも多いですし、いずれにせよ慣れないと読みにくいというのはあると思いますが、それでも、その都度、臨時記号で書いてあった方が読みやすいし、読み間違えも減ると思います。

自分もソロのアドリブ例を書くときは、だいたいこのオープンキーシグニチャーで書いています。ナチュラルとフラット、色々混ざるとやっぱり読みにくいんですよね。

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