シェルボイシング
前回お送りしたメール配信【 「上を向いて歩こう」のリハーモナイズ 】で「コードの通り弾いても全然格好良くない…」と感じた方もいらっしゃったかと思います。
せっかくリハーモナイズができても、コードをそのままジャーンと弾くだけだと全然かっこいいサウンドにならないんですよね。
今回のリハーモナイズのようにセカンダリードミナントが多いと、特に5度進行が多くなり、基本形で押さえるだけだとそれぞれの音が跳んでしまいます。これがまず一つの問題。
そこでおすすめの一つは、ボイスリードを意識しながら、ルート、3度、7度を使ってボイシングをすることです。
(これが言うのは簡単なのですが、実際にやってみるととても難しい!!)
ボイシングをつけてみよう!
前回リハーモナイズでコード付けした譜面に実際に音符をつけてみました。
1. そのまま弾いてみよう
まずは表記されたコードをそのまま弾いた形です。

2. 5度を省略してみよう
次に5度をなくしてみました。少し安定感が取れていい感じになりましたか?

3. ボイスリードを考慮しよう
次にボイスリードを考慮して3度と7度の位置を入れ替えてみます。ルートは変更のしようがありませんが、3度と7度の位置を変えることで内声の動きがスムーズになります。

4. 両手で弾けるように振り分けよう
左手だけで弾くのは大変なので、右手に1音振り分けました。

結局、両手では弾けないところもあるので、弾ける形に変更しました。

ここで作ったような、ルート、3度、7度を使ったボイシングをシェルボイシングと言います。
それ以外にも「ルートと7度」もしくは「ルートと3度」

あるいは「3度と7度」

これらのこともシェルボイシングと呼びます。
またバド・パウエル・ボイシングと呼ぶこともあり、有名なジャズピアノブックではこちらの名称で解説されています。
ざっくりとしたイメージで言えば、5度やテンションを使わない、必要最低限のミニマルなボイシングという感じでしょうか。

コードネームを見てこれらをパッと見つけるのは、最初はとてもしんどいと思います。こればかりは繰り返し!半年ぐらいやっていれば徐々に慣れてくると思います。自分の経験はもちろん、生徒さんたちを見ててもそんな感じなので、しばらくは耐えて頑張ってください(笑)。
こんにちは!杉山です。
なんだか最近歳のせいか1日が早く終わってしまう気がして、、、
というのは言い訳ですが、また前回のメールアドレスからしばらく空いてしまいました。目指せ週1配信!
先日菊名ジャムに行ったので、急遽スタジオ予約してきました。
セッション練習会を開催したいと思います!
こちらは「セッションの流れを実際に体験してみよう!」という内容なので、上級者には不向きかもしれませんが、なにかと気楽に挑戦できるんじゃないかと思います。どなたでもご参加、大歓迎です。
場所:菊名JAM(菊名)
日時:2025年4月12日(土)
時間:16:00スタート 19:00終了(途中参加&退場自由です)
会費:2000円
参加資格:生徒様とそのお知り合いまで
それから6月のライブ&セッション2025のフライヤーを用意いたしましたので、興味のある方は持ち帰ってくださいませ。
このライブ & セッションでは、何か1つテーマを持って取り組んでいただくのがおすすめです!
・どこのセッションに遊びに行っても余裕を持って弾ける1曲を作る。
・好きなジャズピアニストもしくは音源を徹底的に体に染み込ませる。
・難しいからと敬遠していた曲に挑戦する。
などでしょうか。
それから3/23(thu)に「よいどれ伯爵」に出演します。宜しければぜひ遊びにいらしてください!
場所:よいどれ伯爵(関内)
日時:2025年3月20日(木)
時間:開演19:30 予定
出演:池田聖子(vo) 杉山貴彦(p) 上田基(b) 中屋啓之(d)